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古民家の修正

 今、築130年の民家を修理している。最大で200mm 柱が沈んでいる。今の住宅では考えられないが、昨年まで普通に使用していた。
 沈んだ原因は床下に水が流れ込み、床下の土が締まり、玉石が沈んだものと思われる。
 130年の間に2回修繕をしたらしいが、70~80年前の修繕に外周の柱下に栗の土台が敷かれていた(土の上に直に)。
 古くから栗の耐久性を信じていたのだと思われるが、南側の乾燥しているところはなんとか残っているが、北側の地面が湿気ているところは土台がなくなっている。そして50~60年かけて土台のない柱は土の中にめり込んでいき、200mmという不陸になった。
 このような修理になると、若い大工は先が見えていず、経験もないので仕事にならない。
 というわけで、私と森棟梁と50年以上いる基礎専門の木目田親方の出番。私は小さい頃から古い家を解体したり修理したりは見てきている。森棟梁は山形で修行中に経験有り。木目田親方は何度も家を上げた経験有り。古しの箱ジャッキ、ダルマジャッキ、レール、コロを使って上げて移動するいわゆるヒキ家までやっている。
 3人が先頭に立ち、それに若い監督、番匠塾上がりの親方3名で現場に乗り込む。
畳をあげ、床を解体。5tのツメ付きジャッキ2台、1tを2台、3tのレバーブロック4台。鉄筋補強した特注敷石で工事開始。
 布基礎に乗っている建物と玉石基礎の上の違い、大黒柱を中心に桁・胴差し・鴨居、根がらみで構造を作っていることを説明。
 まず水平。そして柱を垂直にし、最後に仕口補強と1週間かけて直す。
 5tのツメジャッキの威力!大黒柱に横物がかかった時の耐力。3tレバーブロック4台。やっと垂直になる。仕口を金物で補強する。
 次の代の若者には素晴らしい勉強になったと思う。
 それにしても、昔の職人の知恵をじっくりと体験した。これで一人の若い監督、3人の若い大工が古民家は持ち上がることを体験し、伝えてくれると思う。
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by sarex1 | 2006-10-02 14:26